足の血流を促進するには?
目次
足先が冷える
「冷え性」とはよく耳にしますが、これは医学用語ではなく
西洋医学的概念が一般的化したものです。
足の冷えは自覚症状としてありますし、実際に悩まれている方も多いのではないでしょうか?
足の冷えは医学的には
自律神経の乱れと血行不良で説明されます。
足の血流量は筋肉の収縮でコントロールされるといったことを聞いたことがあるかもしれませんが、実はあまり筋肉との関係は分かっていないそうです。
血流量は自律神経でのコントロール、構造的な話ではなく、生理学的な考えを用いた方が良さそうです。
自律神経は交感神経と副交感神経の二系統あります。
交感神経は興奮や緊張
副交感神経は休息や弛緩
と一般的に言われますが、実際はこの両者がシーソーのように働いています。
自律神経のはたらきで、血管は拡張と収縮を繰り返し
このリズムが乱れると血行が悪くなるため、末梢に冷えを感じやすくなるようです。
下肢の血流量を増やすには?
足先の冷えの予防には、下肢の血流量を増やすことが考えられます。
血管には動脈と静脈があり、動脈は末梢に酸素を運び、静脈は二酸化炭素を中枢へと送ります。
下肢の血流量を増やすにはまずは動脈血を促進させることになります。
膝の裏に膝窩動脈という血管があります。
この血管の血流量を増やすには、ふくらはぎの圧迫が効果的です。
足部の圧迫は足の皮膚灌流が増加しますが、膝窩動脈の血流増加にはふくらはぎの圧迫。
静脈血を増やすには筋の活動の影響があります。
体重の負荷やつま先カール運動などの自動圧迫と空気圧や電気による収縮を比較すると
自動圧迫の方が静脈の血流量は増加するようです。
怖い足の冷え感
間欠性跛行 脊柱管狭窄症などの症状により下肢の神経への血流障害で数分歩くと歩行が困難になります。
このような症状に加えて足に冷えを感じるようであれば、まずは病院に受診してください。
間欠性跛行の患者は膝窩動脈の血流量低下が顕著に見られます。
自動運動や立位での体重負荷で血流障害の症状を訴えるため、電気刺激や空気圧による圧迫で血流量の増加が期待できるようです。
しかし、間欠性跛行は神経障害も伴うため血流の促進は対症療法としては一助にはなれど、治療効果としては検討の余地があります。
また、
・バージャー病
・閉塞性動脈硬化症
なども足の末端が冷たく感じる症状を伴います。
2週間以上、急性的な冷えや皮膚温の低下が続くようであれば病院で診察してもらいましょう。
足の冷えを予防するには
・足部、ふくらはぎを圧迫する着圧靴下を使用する(寝る前の2時間くらいが有効)
・自律神経を整えるために、生活を見直す
・ふくらはぎのエクササイズ
・腿上げエクササイズ
ここからはじめてみましょう。
当院では着圧ソックスも販売しておりますし、運動指導、生活指導もいたします。
お気軽にご相談ください。