自己効力感って何?
目次
自己効力感とは?
痛みや依存をコントロールする上で必要とされる認知能力です。
自分がある状況において、適切な行動を取ることができる、またはその可能性を認知していること。
これが自己効力感です。
自己効力感はカナダ人の心理学者であるアルバート・バンデューラ博士が提唱しました。
行動遂行の先行要因として結果予期と効力予期のふたつがあります。
結果予期 ある行動がある結果を予測すること
効力予期 ある結果を生み出すために必要な行動を適切におこなう確信のこと
自己効力感とはこのふたつによって、結果を予測し、適切な遂行することで達成可能であるという確信を持つことなのです。
自己効力感の前提要因
自己効力感を発揮するには
成功体験は自分の気分を高め、同じような経験ができるという確信につながります。
また、誰かが成功した経験も自分ごとのように捉えることができ、特に多くの人がその事を達成したり、克服したりできたと聞くと自分もその成功できると確信できます。
言語化もとても大事です。自分の得意なことや出来ていることを言語化され、承認されるとモチベーションややる気につながります。
これは少し危険ですが、酒やタバコなども自己を高揚させ、自分ができると認識します。
そして、成功をイメージすることで具体的な方法を言語に落とし込むことがしやすくなります。
もっとわかりやすくすれば
・同じ悩みのコミュニティをつくる
・克服した経験や成功体験をシェアする
・仲間で認め合う、励まし合う
・イメージし、言語化し、具体的な行動を決める
このような関りが自己効力感を醸成しやすい場になります。
できる!という感覚
痛みは治せるものではありませんが、日常生活は痛みの有無が重要ではありません。
痛みによって生活の質が低下してしまうことが問題です。
生活の質を高めるためには、痛みによって阻害されていた行動が遂行できるようになることが大事です。
健康行動を推進する場合、自己効力感を育むことは不可欠です。
禁煙や禁酒などの依存症の治療にも、コミュニティで達成目標を話したり、成功体験を共有することが試みとして効果があると推奨されています。
慢性痛の治療にも自己効力感は大切です。
運動は自己効力感を高める手段のひとつです。
また、これによって承認されたり、褒められたりすることで持続率が高まります。
当院の運動指導は自己効力感を育み、痛みをコントロールできるようにサポートします。