頚部痛をどうやって判断していくか?
目次
首の不調を感じる場所は?
デスクワーク中の首の不調を訴える患者さんは少なくありません。
首の不調で症状が出やすい場所は
・後頭部
・首の外側から肩上部
・肩甲骨間
・頚胸椎移行部
このあたりに集中します。
首の不調を見極めるにはまずは動きの確認をします。
動きと痛み
特定の動作で痛みを感じる場合は、それに関係する筋や関節に問題がある可能性が高まります。
首の場合は
・椎間関節障害
・椎間板障害
・頚部の神経根障害
これらについては注意が必要になります。
自発痛がある、上肢のしびれや感覚異常などを伴う場合は上記の症状のリスクが高まります。
このように重症度を測ることをイリタビリティ―と言います。
イリタビリティ―は
①症状出現までの関節運動量
②出現した症状の程度
③出現した症状の持続時間
の3つの要素を相対的に評価します。
すると頚部については
可動域や痛みの強さ、しびれの有無、持続時間で重症度を測ることができます。
頚部の緊張
首の周辺の緊張感はコリや張りの原因になります。
これが動きを制限することがあります。
頭部の動きは
眼球の動きと視野
上肢の可動範囲
この両方と比例します。
そこを考慮すると単に頚部の問題として考えるのは浅はかです。
頭痛の有無、歯列、作業環境なども含めた考察から、ストレスになりうる要因を精査していきます。
上肢の可動域や胸腰椎の動きも考察します。
首の不調は220万人とも言われています
首の痛みは国内で220万人とも言われています。
しかし、そのほとんどは揉みほぐし程度のケアでごまかして過ごしたり、あまりにも単純な原因を指摘した治療法が横行しています。
実際、頚部痛は腰痛以上に慢性化リスクが高く、繰り返し再発すると言われています。
頚椎の問題、構造的な異常に対しては当院は東京スポーツ&整形外科クリニックへご紹介することにしています。
緊張性の頚部痛に関しましては、リラックス法やからだのつかいかた、思考や意識の向け方などをレクチャーしながらご自身でできるケアを推奨しています。
様々な原因が考えられる頚部の不調。
その対処法が見えれば、こんなもんだとして放置する必要はなくなりますよ。