寒さと腰痛の関係
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冬になると増える寒さからの腰痛
寒くなると「冷えからくる腰痛」と訴える患者さんが増えます。
毎年同じ時期に痛くなる
冷えた環境で作業したあとに痛む
手足が冷えると腰が痛くなる
など、その訴えは人それぞれです。
しかし、これらは冷えからくる腰痛なのでしょうか?
腰痛と天気
オーストラリアの研究によると降水量、湿度、風速、気圧、風速、突風、風向きなどが急性腰痛の発症要因にはならないと報告があります。
この中でも高い風速と突風は腰痛の痛みの感受性を高め、気温や湿度は関連を示さなかったそうです。
ただし、違う研究では鉱山労働者の51%が12か月以内に腰痛を発症したということから低温、濡れた衣服、重いものを持ち上げる作業、全身振動、車両の運転、ぎこちない動作などの作業環境因子を調査した結果、車両の運転や全身振動よりも寒さや濡れた衣服、ぎこちない姿勢が腰痛への関連が強いと思われる結果がでました。
また、寒冷環境での作業が首や腰の痛みのリスクを高めるか?という研究でも、寒さは首や腰の痛みの増強因子になりうるという報告があります。
このように痛みは気温よりも体感的な寒さによって痛みの感受性が高まると考えた方が良さそうです。
寒さへの対策
腰痛のある方は寒さ対策が必要です。
腰痛に対する腰部の温熱は痛み止め以上の効果があるという報告もあるくらいです。
カイロや保温性の高い衣類は腰痛から守ってくれそうです。
また、温熱や保温に加えて運動することが腰痛予防では推奨されています。
寒いからと言って動かない、活動量が低下すれば腰痛のリスクは当然高くなります。