妊婦と運動
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妊婦への運動推奨
妊産婦の94%が体幹部痛を訴えると言われ、腰痛は2/3が経験すると言われています。
その中で妊婦の腰痛治療は運動療法が推奨されていますが、鍼灸や脊柱徒手療法も痛みを軽減することがあります。
しかし、妊産婦が運動を推奨される理由は腰痛だけではなく、妊娠期糖尿病や肥満などの予防も含まれています。
妊婦の多くが肥満傾向にあるようです。
これらは帝王切開や高血圧、難産にも影響します。
運動または行動、食事指導はこれらのリスクを軽減します。
適度な運動とは?
妊婦スポーツの安全管理基準(2005)には、心拍数で150回/分以下、自覚的運動強度としてはややきつい以下が望ましいとあります。
妊娠前から運動をしていた人は医師の許可の下で、同程度の運動をしても良いとあります。
アメリカの産婦人科学会では
*健康で合併症のない女性であれば、運動によって流産、早産、赤ちゃんの低出生体重を増加させることはありません
*運動のメリットとして、「腰痛の改善、便秘の予防が可能」、「妊娠糖尿病・妊娠高血圧症候群・帝王切開を減らせる可能性がある」、「適正な体重コントロールにつながる」、「全身(心臓や血管も含めて)機能の向上」が挙げられます
*毎週、少なくとも150分間の有酸素運動(中程度~強め)が推奨されます
ということがホームページ上に記載されています。
継続できる運動を
妊婦にとって運動は安全で健康な出産のために必要な行動です。
栄養のある食事、睡眠と共に運動は指導できる専門家の介入価値があります。
無理をして続かないことをするよりも、毎日5分からでも継続できることを選択することをお勧めします。
当院は頑張らない、無理しないを掲げて運動指導に取り組んでいます。
できることを毎日続ければ、できないことにチャレンジするための基礎となります。
生まれてくる子供のために
ではなく、母体が心地よく過ごせるためにを優先していただきたいと願います。