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2022.11.15

骨盤の左右差が腰痛に影響を及ぼす可能性

  • #骨盤のゆがみ #腰痛 #池袋 #整体

骨盤の左右差は腰痛に影響する?

整体などで骨盤の左右差を指摘された場合、多くは左右の構造的な位置関係についてです。

前額面にて骨盤の左右の位置関係に差が生じても、それが腰痛にどの程度影響しているのかを判別するのは困難に思います。

視覚的な判断は痛みとの関連性を結び付ける材料にはなり得ず、日常的な姿勢とも整合性が取りにくいため、今の痛みがその差異によって誘発されているのかを再現することが不可能だからです。

にもかかわらず、骨盤の左右差は一般化されており、腰痛の原因のひとつだと主張する材料になっています。

骨盤の左右差は

①左右の腸骨稜の高さ

②左右の仙腸関節の可動性

③重心の左右差

④体幹部の左右差

⑤左右の骨盤部の回旋

⑥脊柱の側弯と骨盤の関係

このような視点が考えられます。

腸骨稜の左右の高さ

骨盤の前額面における左右の高さの違いは

股関節の運動か足首の内反の影響が考えられます。

構造的な異常(短下肢やOA)があれば、そこに影響されますが、正常な関節であればおよそこの2点を観察します。

股関節運動(歩行やステップ昇降)において、左右差が生じると骨盤の左右の高さに影響がでます。

これは、股関節外転強度によって前額面傾斜角度に変化があるようです。

片脚スクワットによって、膝の内方変位を示す場合もこの影響があります。

歩行時では足首の内反が大きくなることで骨盤の低下傾斜が生じやすくなるようです。

股関節や体幹の筋力強化をする上で、足首の内反アライメントを考慮することで骨盤の低下傾斜を防ぐことができます。

このように前額面上で骨盤の左右差を判断するのであれば「歩行」や「股関節運動」を基準にして観察する必要があります。

静止した立位、または座位での左右差は痛みの有無、股関節筋力の左右差、支持側の癖などから推察することになります。

こうなると股関節外転筋強度、足関節の内反アライメントが腰痛に関連するか?

または、腰痛の改善に効果的なアプローチになるか?というところが課題となってきます。

左右の仙腸関節の可動性

仙腸関節痛は慢性腰痛の15~30%を占めています。

そのため、左右の仙腸関節の可動性、安定性を考察、検証することは必要事項です。

仙腸関節痛の判断において徒手整形外科テストでは可動性の評価よりも疼痛の誘発テストを行います。

大腿スラストテスト、Patrick テスト、Mekhail テストの組み合わせによる複合的な検査は仙腸関節への注射による効果を確認する場合に用いられます。

これらのテストを同時に行うことで感度は上昇するが、特異度は低下します。

Patrick テストとMekhail テストを行うと感度94%、特異度17%になります。

仙腸関節痛は男性よりも女性に多く、仙骨傾斜角が立位と座位で5°未満の人に仙腸関節痛の経験者が多いようでした。

このように仙腸関節の左右差というよりも仙骨の傾斜と股関節および腰椎の傾斜角などが影響すると考えられます。

いずれにしても仙腸関節の可動性は左右差として確認することはあったとしても、効果的な判断基準にはならず、徒手検査による感度を重視することと、レントゲン撮影によるアライメントはひとつの基準になりうるということです。(接骨院でのレントゲン撮影は行えません)

重心と骨盤

重心の位置の変化による骨盤の左右差というのは痛みや構造上で問題が生じるのでしょうか?

坐位、立位での重心の左右差は坐位で一側に偏った人が64.5%、左右の同一性が認められた人が立位では25.8%いたようです。

左右差でいうと左重心は坐位、立位共に74.2%で体重換算10%以内に収まるものは86.7%だったようです。

このことから、重心の偏りは坐位で多く、立位・坐位共に左重心になりやすい傾向であり、しかし立位になることで補正されやすいと考えられます。

片側重心である=骨盤がゆがむという仮説は疑問であり、肢位の変化、体位の変換によって重心は変化するし、骨盤はそれに対応したバランスを保ちます。

但し、歩行時など動きを伴う場合

歩行は前後の重心移動と左右の重心移動によってバランスを保ちます。

健常者の歩行の重心の変化は前後最大7mm、左右最大2mm、上下最大4mmで、全ての方向で最大移動幅内に収まるのは第二仙骨高位であったようです。

これは立位時も変わらないため、立位時の重心と歩行時の重心はほぼ変わらないと考える事ができます。

よって、この重心位置から逸脱する立位、歩行は異常があると考えることができます。

体幹部の左右差

骨盤の左右差は体幹部の筋の影響による場合も少なくありません。

腰痛のある患者にとって、体幹筋の左右差は収縮戦略的に起こり得る事象であり、筋厚の変化が左右である場合も少なくありません。

骨盤の前後傾に対する体幹筋の収縮は、腰痛患者の方が表層筋での活動が優位になります。

腰痛を持つ患者の場合、腹横筋、腹斜筋、多裂筋などの深層筋の影響は左右の筋力差というよりも、その筋活動の「遅延」が注目されます。

筋の活動遅延は痛みのある側との間に関連があり、そのために起こる動作の遅れ、動きの俊敏性低下などが起こります。

よって体幹部~骨盤の安定については筋力差や位置の差というスタティックな情報よりも、体幹の回旋運動の改善やフォーム改善などに取り組み必要性があります。

骨盤の水平面での回旋

骨盤の水平面上での回旋は筋の不均衡または股関節の捻転などによって生じ、仙骨に対する腸骨の内方(インフレア)、仙骨に対する腸骨の外方(アウトフレア)という見方ができます。

これらは仙腸関節痛の原因因子になり得る。

従来、触察で判断する場合はASISと臍との距離で判別していたが、信頼度が低く信用性に欠けます。

また、上行性・下行性の運動連鎖における回旋が骨盤回旋にも影響する可能性もあります。

考慮すべきはASISが前方にある場合、その側の前方回旋(AS)という仮説です。

脊柱の側弯と骨盤

脊柱の側弯は大きく分けて

構造性側弯と機能性側弯とがあります。

構造性側弯は側弯症のように構造的に以上のある側弯

機能性側弯は疼痛の回避や反復姿勢、または下肢長差による代償性側弯です。

これらのような側弯が骨盤の位置関係に影響する場合があります。

骨盤傾斜角は下肢長差よりも跛行の有無によるものが大きく、脊柱側弯のみでは大きな左右差は起こりにくいようです。

骨盤の左右差を考慮するには

腰痛の患者に骨盤の左右差を提示する場合

様々な角度から「骨盤の左右差」という象を捉えて、意味づけしていることが分かります。

しかしながら

・歩行時の骨盤傾斜

・股関節運動時の骨盤傾斜

・重心の移動距離

・体幹筋の促通

・運動連鎖

・仙腸関節障害の精査

このあたりは確認事項として参考になりやすいと考えます。

これらが腰痛の原因になりうるという証拠はありませんが、腰痛によって引き起こされる事象として考えられるため、改善度を測る上で指標になりそうです。

よくある「骨盤の左右差」という視点は腰痛の原因、改善基準にはなりにくく、その背景にある理由を見ていくことで本当に問題にすべきことが見えてきました。

 

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