2週間の血糖値管理で見えた事
目次
血糖値を測ってみようと思いました
玄米生活を送るようになって気になったことのひとつに血糖値がありました。
血糖値の急上昇、急降下を抑えることは食の健康の上でポイントだとは分かっていましたが、実際に自分がどのような血糖値の変動をするのか分からないため知識としてはあっても実践して、実感できることにはなっていませんでした。
そこで今回、実際に自分の食生活がどのように自分の血糖値の変動に影響を与えているのかを知りたくなり、フリースタイルリブレという血糖値測定器を使って計測してみることにしました。
この測定器は2週間つけっぱなしで24時間測定が可能です。
装着は簡単でアジャスターのようなもので針付きのセンサーを腕に装着します。
痛みはありません。
装着感も違和感がほとんどない感じです。
朝食後の血糖値が意外と高いことに驚き
InBodyで計測すると僕の場合、やや肥満という体型と腹周りの脂肪が200%を越えるため8月末くらいから運動と食事に気を配るように取り組み始めました。
運動は習慣化で筋肉量を増やすことを意識し、夜に5分間ほど腹筋と腕立て伏せを行い3ヶ月くらいが経過してきた頃、体脂肪が落ち始め、筋肉量も微増してきました。
この頃になると他人からも「痩せました?」とか、「シュッとしましたね」などと変化を言われるようになりました。
食事は朝食をミューズリーとフルーツにし、パンをほぼ食べるのをやめました。
昼食は当院でも販売している玄米(源泉米)を食べるようにし、自炊するようになりました。
夜は食後のお菓子などを極力我慢するようにし、白米は食べないようにしています。(帰宅が遅いため)
このような食生活で血糖値を測ってみたところ、朝の血糖値が急激に150mg/dlくらいまで上がることが分かりました。
朝食後30分後には出勤のため家を出るので、15分かけて駅まで歩き、職場まで40分くらいかかります。
そうすると少し下がってはくるのですが、食後2時間くらいで110mg/dlくらいで糖尿病リスクはやや高いように感じました。
ミューズリーとフルーツだと確かに炭水化物ばかりです。
また、フルーツやミューズリーに入っているドライフルーツの果糖、ショ糖がこれに関与していることが想像できます。
そこでこれらを食べる前にブロッコリーを食べることにしました。
しかし、これでもあまり大きな改善には繋がりませんでした。
昼の血糖値は少しましかも?
昼食は玄米を炊き、自炊したおかずで食べています。
ここでもブロッコリーを食べてからおかず、玄米を食べるようにします。
そうするとそこまで上がらない。
朝ブロッコリーを食べるようになってからは昼の血糖値が上がってもすぐに戻るようになりました。
この時点ではあまり因果関係がわからず、朝と昼の食事を切り離して考えていました。
昼の血糖値が高くなりにくいのは玄米のおかげかも?
そう思い、朝もミューズリーではなく玄米にしたのですが、むしろ玄米の方がミューズリーよりも高くなりました。
そこで朝は食物繊維中心(これを主食)にし、タンパク質を多く摂取することにしました。
ブロッコリー→納豆→目玉焼き→プロテイン
その直後にバーピー15回、15分以上の歩行
これを実施したところ急激な血糖値上昇がなくなりました。
それと同時に昼の血糖値も更に緩やかになったことで朝の血糖値上昇を抑えると昼の血糖値上昇も抑えやすくなるということが分かりました。
これをセカンドミール効果といいます。
セカンドミール効果とはトロント大学のGI提唱者であるジェンキンス博士が1982年に発表した概念で、一日の最初に摂る食事が次に摂る食事の血糖値に影響を与えるということです。
マメ科植物の粘性(水溶性食物繊維)が糖の吸収を遅らせる
マメ科植物の食物繊維が次の食事の血糖コントロールを改善する
このことを発表しました。
僕の場合はブロッコリーと納豆という食物繊維を多く含む食事に朝食をシフトしたことで血糖値コントロールができた可能性があります。
空腹感は12時すぎると確かにあります(当院の昼休みは15時~)が、特に間食もせずに過ごせました。
今ではそれほど空腹感もなくなりました。
夜の血糖値は気をつけた方がいいのか?
朝食のコントロールができるようになると、一日を通じた血糖値コントロールがうまくいくようになりました。
現在はブロッコリー、アスパラガス、アボカドなどとバリエーションも増やしています。
夜は家内が作ってくれたものを食べるのですが、食前のサラダを用意するようにしました。
食生活の変更で一番障壁になるのは人間関係だと思うんです。
家族でいると家族に合わせた食生活になりますし、友人との会食なども気をつけはじめると付き合いが悪くなりがちです。
この関係の中で暮らしにくくなることが食の健全化を妨げます。
だからこそ、日頃の自己管理が必要だと感じました。
3食のうち2食を管理していれば状況は大きく違います。
そこで何を多く摂りがちで何が不足しがちなのかを記録することにしました。
案の定、脂質、塩分は黙っていても多くなります。
そこで油と塩は質を変える。
揚げた芋類、ラーメンなどは日常生活でできるだけ食べない。
夜の食事までにこのようなところを意識するようにしました。
甘いものは昼の食後に食べてもそれほど上がらなかったので、この時間に食べるようにします。
なぜなら夜の食事の後に食べてしまうと夜中の間に血糖値が上がり過ぎていることが分かったからです。
どうしても食べたい時はヨーグルト(無脂肪ではない)にフルーツを入れて食べます。
フルーツは果糖で血糖値を上げますが、脂質でコーティングすると抑えやすくなります。
また、僕の場合は夜が遅くなりがちなため就寝までに血糖値を下げる必要があるとかんがえ、夕食後に筋トレをするようにしました。
そこで、夜の血糖値の上昇は将来的に健康に悪影響を及ぼすのか?というところが気になります。
しかし調べてみると食後~就寝まで2時間以内の日は3日/週以上よりも喫煙、飲酒、体重(BMI)、血圧、血中中性脂肪、身体活動レベルの方が2年後のHbA1c(平均血糖値の尺度)に影響があったようです。
夜はお酒を飲む人にとって非常にコントロールしにくいと言えます。
日々の活動量を増やし、休肝日などを設けた方がいい理由もここにあります。
2週間の測定で分かったこと
この2週間で分かったのはやはり炭水化物を主食にするなら穀物以外の割合を増やすこと。
糖質は摂らないと腸内環境には良くないので、糖質制限や低糖質という考えよりもどの形で糖質を摂るか?ということが大事だとわかりました。
ショ糖や果糖はブドウ糖にすぐに分解されるため吸収が早いですが、食物繊維やでんぷんになると時間がかかります。
砂糖も黒糖も蜂蜜もみな糖です。
特に砂糖が悪いように言われますが、どの糖で甘みを摂っても血糖値は上がります。
なので甘いものを食べるなというのは間違いで、甘いものは量とタイミングということを考えればいいと思います。
自分が一日の中で何を食べたのかを気にせず、ただただ食べたいと思ったものを食べたいだけ食べれば体は壊れます。
糖は余れば脂肪になるわけですから、肥るのは必然です。
脂質も食べ過ぎれば体の中に蓄えられていきますが、糖質を摂る際にコーティングとして食すれば血糖コントロールしやすくなります。
食パンだけよりバターと一緒の方がいいし、ヨーグルトも無脂肪でないものの方が蜂蜜やフルーツと食べるならいい。
今回の血糖値測定をしてみて分かったことは、食に善悪があるとしたら加工食が増えれば体には良くないことが起こりやすくなるという事。
ただ、便利さという点で言えば、現在の加工食品はとんでもなく優秀です。
だからこそ、日々の食べるものを吟味して、一日の血糖値をコントロールしながら、栄養素という観点に偏りすぎず、美味しく食べることが一番です。