歩行と脚の疲労
脚が疲れやすい
当院を訪れる患者さんに
脚の疲れを訴える方が多くいます。
脚と言いましても
足部
下腿(脹脛 ふくらはぎ)
大腿部
膝
など場所も様々です。
脚の疲労はいくつかの原因が考えられます。
①歩きすぎ
②立ちっぱなし
③歩かなすぎ
④腰の不調
⑤膝の不調
⑥循環器系の疾患
⑦塩分過多
などです。
①~③は使いすぎ、使わなすぎの問題
④~⑤は運動器の障害や神経障害
⑥は血流や心肺系の病気や機能低下
⑦は摂取量や食生活
このように多岐に渡ります。
今回は歩行と疲労をピックアップしてみます。
歩きすぎの人、歩かなすぎの人
営業回りや肉体労働、立ち仕事の人は筋の疲労が原因です。
同じ姿勢の繰り返しや歩行は活動量としては増えますが、負担も増えます。
歩かない人よりも歩く人の方が健康リスクは低下しますが、疲労の蓄積はよくありません。
特に下腿部の筋肉は足首や足の裏、足趾の動きに関わっています。
足のアーチが低く、足底筋が弱い人がたくさん歩くとふくらはぎの筋肉は疲労しやすくなります。
また、足首の背屈がしにくい人は下腿後面の筋肉が疲れやすいでしょう。
履物の問題などもあります。
合わない靴や慣れない靴を履くと歩き方が変わります。
草履の時と靴の時では足の運びが変わりますよね?
歩く時の足の筋肉は足首の動きと下腿三頭筋の筋力が重要なのです。
歩かない人は当然、これらの筋力が衰えたり、使わないことで筋の滑走性が低下します。
特に下腿部はコンパートメントといって、前部、後深部、後浅部、側部と4区画に分かれ、それぞれに支配神経と栄養血管があります。
この間にある筋膜では動くことで水分が潤い、互いに滑らかにスライドしています。
踵の部分にはアキレス腱が付着し、アキレス腱と踵骨の間にはKager's fat padという脂肪体があり、そこから豊富な血液を供給します。
ジャンプや過度のジョギングでここに炎症が起こればアキレス腱炎になりますが、動かない人はここの血行が悪くなることで急に動くことで痛めてしまうことがあります。
歩きすぎ、歩かなすぎの脚の疲労は
・筋力不足
・バランス感覚の低下
・関節運動の制限や抵抗
このようなことが影響していると考えます。
https://www.youtube.com/watch?v=6WF4KHZBriA
歩行機能に大事なエクササイズが紹介されている動画を紹介しておきます。