枕選びのヒントとコツ
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首の痛みは枕が合わないからか?
首の痛みを訴える患者さんに枕を原因と考えるケースは少なくありません。
枕との相性は睡眠の質や夜間の覚醒に影響します。
頚部痛を抱えた人が枕によって症状を改善または悪化することはあるのでしょうか?
果たして合う枕というものはどのような枕のことを言うのでしょうか?
枕の高さと硬さ
枕の高さは首の彎曲と関係があるとよく言われます。
110mmから170mmまでの間に4段階の高さをつくり、頭蓋と頚部にかかる圧と頸椎の彎曲について調べたところ170mmの枕が最も圧が高く、頸椎の彎曲が強くなったとの事。
もちろん、硬さにも影響されるはずで、素材はラテックス製枕のパフォーマンスが高く、羽毛枕が最低だったと報告されている文献があります。
羽毛枕は睡眠時に枕からのドロップアウト率も高かったとの事で、枕から落ちないというのも枕選びでは注意すべきポイントです。
ポリエステル製枕では頚部痛のある人の側屈可動域を高めたという報告がありますが、これはラテックス製枕と比較されていました。
頸椎の彎曲は個人差があり、アーチ高が低いからと言って彎曲を強くすれば良いわけではないようです。
快適な枕を探す
覚醒時間中に頸椎の硬直感と肩甲間痛を訴える人は、枕に不満を感じることが多いそうです。
また、ラテックス製やメモリーフォーム枕(形状記憶型)の使用者は枕に対する満足度が高かったようです。
メモリーフォーム枕が他の枕と比べて首の痛みの軽減に役立つかは分からないそうです。
羽毛枕は満足度、痛みの軽減効果ともに推奨できません。
水製枕は一般的な枕、ロール枕と比較して頚部痛を軽減させる効果があったようです。
ロール枕は睡眠の時間が短く、質の悪いものだったようです。
枕選びのポイント
枕選びは
·快適さと満足度の高さならばラテックス製かメモリーフォーム枕
·羽毛枕、ロール枕は推奨されない
·高さは頸椎の彎曲を保つ方が心地よいならば170mmくらいを目安にする
この辺りがポイントになりそうです。