食生活と老化
目次
痛みの原因のひとつである老化
人間は時間の経過とともに老化します。
老化は不可逆的であり、老化したものは若返る事はありません。
筋骨格系では、筋萎縮、骨粗鬆症、関節円板の変性などは老化によって起こります。
痛みはこれらが原因でメカニカルストレスを高め、発現します。
組織損傷は外力以外ではベースに老化の存在がある場合は少なくありません。
老化の原因
老化の原因は酸化、糖化、炎症で語られます。
代謝によって発生した活性酸素が多い生物が短命であることから研究されています。
抗酸化作用のあるビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどを摂取する事で活性酸素の発生を抑え、老化を遅らせるとされています。
糖尿病患者は正常な人に比べ10~15年寿命が短いとされています。
食物から摂取した余分な糖は体内のタンパク質と結びついて細胞の劣化の原因になります。
酸化や糖化によって体内には炎症が起こりやすくなります。
免疫系と腸脳関係
食生活によって老化が起こることは書きましたが、病気や痛みの原因には免疫系も影響します。
腸内の細菌叢が乱れることが精神的な乱れにも繋がると近年の研究で分かってきています。
腸内細菌叢は口腔内環境にも見られ、舌や唾液の細菌環境によっても体内の免疫系に影響を与えます。
1940年以降、肥満、糖尿病、自己免疫疾患、喘息が増えたのは腸内細菌叢のバランス異常だとも言われています。
抗生物質治療や放射線は腸内細菌叢にダメージを与えます。
また、食生活の乱れは腸内細菌のバランスに変化をもたらします。
食べたいものを食べたいように食べる
現代の食生活は食べたい時に食べたいものが手に入る時代です。
すると、好きなものを好きなだけ食べることが可能です。
お腹が空いたら、お腹いっぱいに食べようとすれば、安価で栄養価が低く、血糖値だけはすぐに上がるものが沢山売っています。
老化を招く食生活のスタイルというのはこういうこと。
食べたいものとお腹を満たすものは必ずしもイコールではありません。
かと言って、老化しないように、病気にならないように、健康ばかりに気を遣う食生活も健康的ではありません。
では、食べたいものを食べたいように食べるにはどうしたらいいでしょうか?
·体調 舌や唾液の感じが良くない時は食べ過ぎない
·気分 気分が良くない時はお腹に優しくする
·血糖値 GI値が低いものを
·抗酸化 果物を食べる
·腸内細菌叢 食べものとの相性
·運動してお腹を空かす
·よく噛む
このような事を意識してみてはいかがでしょうか?