腰痛の方がラクに立つためには?
目次
どんな姿勢が腰に良くないのか?
腰が痛いと姿勢が気になりますね
立ち方、歩き方が悪いのかも?
そう思う人もいるのではないでしょうか?
一般的にはいい姿勢、悪い姿勢というのがあるように思われているため
いい姿勢が出来ていないから痛くなる
悪い姿勢を取ってしまうから痛くなる
そんな風に考えてしまうのが普通ではないでしょうか?
猫背や反り腰だと良くない。
そう思う人がほとんどです。
メディアもそう発信しています。
しかし、実際は猫背や反り腰でも腰痛がない人もいるわけです。
腰にかかる負担
腰椎は背骨の中で最も下層に位置する骨なので、体重の全てがそこにかかってくるイメージがあります。
直立を100とすると中腰になるだけで1.5倍になると言われています。
このイメージモデルは腰椎の椎間板にかかる圧に対して示されたものです。
立つという姿勢は脊柱だけでなく、脚や骨盤の力を無視できません。
下半身が安定することで姿勢は良くなるし、腰痛のリスクも低下します。
不良姿勢というと身体の側面から見た姿勢の悪さ、脊柱のアライメント不良について語られます。
これら見た目の評価の本質は
①前後の筋バランス
②重力と重心のバランス
この2点を分析出来ることです。
①の前後筋バランスの不良は弱い筋や硬い筋によって姿勢維持が困難になります。
反り腰であれば腰部の多裂筋のタイトネスが予備動作や運動準備を遅らせたり、静止した状態での振動に対する近くを過敏にしたりします。
②の重力と重心の関係では、お互いの調和があれば脊柱には前後剪断が起こりにくいのですが、この調和が崩れると椎骨に剪断力が加わり、ストレスになります。
腰痛になりにくい立位というのは、この2点のバランス不良がコントロール可能な状態ということになります。
コアスタビリティという考え
正しい姿勢のためのもうひとつ身体に備わった装置として、コアスタビリティという考えがあります。
コアスタビリティとは3つのサブシステムによる、内的な姿勢維持機能です。
一般的にはインナーマッスルとか体幹などと要約されています。
この機能は神経による監視システムと脳のフィードフォワード、フィードバックで姿勢維持のための筋の働きをコントロールします。
なんだか難しい言葉ばかりですね。
簡単に言うと、無意識に姿勢をコントロールしている装置だと解釈してください。
また、コアスタビリティは腰部を護るシステムでもあるため、腰痛の方には欠かせない機能なのです。
腰痛の人が鍛えるべき姿勢のポイント
アライメントとコアスタビリティ
このふたつが低下すると腰痛の人は長時間立位を持続しにくくなると思われます。
脊柱を垂直に立てることがしにくくなればなるほど腰痛の人には不利益な姿勢になります。
冒頭でも話したように、前傾した姿勢になるだけで椎間板の負荷は1.5倍にもなり、
股関節が重心の位置よりも前後にズレるだけでも脊柱への負荷は大きくなってしまうのです。
これを避けるために絶対鍛えた方がいい筋肉があります。
それが大殿筋。
このお尻の大きな筋肉は日常生活では弱りやすい筋肉でもあります。
この筋肉を鍛える代表的な筋トレはスクワットです。
スクワットは股関節の動きを高め、臀部から下肢の後面の筋肉を働かせます。
腿裏の筋肉であるハムストリングスの硬さは腰痛リスクを高めるため、この筋の活動を高めるのにも効果があります。
腰痛の人にとって楽な立ち方
腰痛の人は腰を立てて立ちにくいですし、長時間の同姿勢も苦手です。
腰痛の人が楽に立つためには脊柱周りより股関節や足裏の感覚を鍛えた方が良さそうです。
スクワットがいいと書きましたが、とにかく股関節。
ヒップヒンジやランジなどのエクササイズもおすすめです。
整体に加えて運動療法を
腰痛の改善には整体で筋肉を緩めたり。関節の可動性を高めてから運動療法を行うと良いでしょう。
当院では、運動療法を推奨しながら患者さんの姿勢改善や動きのトレーニングをしています。
腰痛でお困りの方はぜひ、当院にご相談ください。