接骨院での頭痛対応について
目次
頭痛の現状
頭痛に悩む人は日本国内で3000万人と言われています。
約4人にひとりが頭痛持ちだと自覚し、その8割以上が頭痛の正しい知識を持ち合わせていないと言われています。
頭痛時の対応としては「我慢する」「寝る」「鎮痛薬を服用」の3つが大半を占めています。
治療しても改善しないというイメージが強いことと、頭痛くらいでという痛みを軽視することが積極的な治療に対する弊害となっています。
日本人は痛みを我慢する国民性があるようで、痛みに対する関心や理解が欧米に比べて低いことも、頭痛があることを口にできない社会環境になっていたりもします。
最近では、製薬会社が社員のプレゼンティーイズム解消への取り組みとして「ヘンズツウ部」という部署をつくり、社員間で頭痛に優しい社内での取り組みを考え、システムに取り入れたり、文化形成を試みています。
当院の患者さんも腰痛など他の部位を治療していて、数回治療を繰り返しているうちに頭痛があることを教えてくれたりします。
頭痛はまずは3つに分けて考えてみましょう
頭痛は一次性頭痛と二次性頭痛というものがあります。
頭痛の90%以上は一次性頭痛と言われていて、これらは原因が明確でない非特異性の症状です。
一次性頭痛には
・片頭痛
・緊張性頭痛
・群発性頭痛
が代表的な頭痛です。
頭痛は首の骨のズレや肩こりが原因
などという認識がありますが、これは緊張性頭痛の割合が多いために言われることです。
片頭痛は拍動を伴い、前兆(目の前に閃光が見えたりします)が起こることもあります。
嘔気を感じ、運動すると増悪します。
個の頭痛は4~72時間続きます。
緊張性頭痛には拍動はなく、締め付けられるような圧迫感と痛みがあります。
反復性の緊張性頭痛は末梢神経の感作によると言われていますが、慢性化すると中枢神経の感作が影響します。
繰り返し起こると厄介な症状だということです。
群発性頭痛は目の奥の痛み、涙や鼻水、男性に比較的多い症状です。
群発期という1~2か月の間毎日のように頭の片側に痛みを有します。
視床下部に原因があると言われ、三叉神経を刺激します。
夜間から明け方に痛みを発して睡眠の妨げになります。
頭痛は我慢せずに専門医に
頭痛の治療は神経内科や脳神経外科、頭痛外来などの医療機関があります。
接骨院では
頚部の緊張緩和、リラクゼーションによる自律神経の調整、血流の促進などを治療の補助として用いることで痛みの緩和を手助けできます。
頭痛の時はその痛みに関連して、周囲の筋肉にも圧痛点が生じます。
筋肉の過緊張から筋硬結になり、血流が減少するとカルシウムイオンの濃度が上がり痛みを感じやすくなります。
徒手療法は頭痛の緩和の一助となるでしょう。
このようにメインの治療は医療機関に任せ、接骨院をサポートする形で併用すると日常のケアを含められるためQOLの向上が見込めると思います。