膝蓋大腿関節痛の運動療法
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膝前側の痛み
膝の痛みを抱える患者さんに多い、膝前側の痛み。
膝蓋骨の下部にあたるこの部位は膝蓋下脂肪体または膝蓋腱炎が痛みの発信源として扱われる事が多く、タナ障害との鑑別も含めて評価が難しい症状でもあります。
症状は
·階段昇降時の痛み
·椅子から立ち上がる時の痛み
·膝屈伸時のゴリゴリとした軋轢音
このような不調を訴えます。
原因は
·加齢や膝の酷使
·膝蓋骨の脱臼、亜脱臼
·外傷
·女性ホルモンの影響
などが考えられます。
膝蓋大腿関節痛の運動療法
膝蓋大腿関節痛の患者に対して行った運動療法は、膝の伸展エクササイズのみと股関節の屈伸運動と併用した場合、股関節の運動と併用した方が効果が高いとされています。
また、股関節の内反による膝関節外転がストレスになっているとされ、股関節外旋筋のトレーニングもポイントになります。
スクワットでは長軸伸展位より30°の膝屈曲が良いとされ、ディープスクワットではなく、浅い角度の曲げ伸ばしが膝蓋骨の安定に寄与すると考えられます。
また、内転筋群の強化も内側広筋の促通を高め、膝蓋骨の安定性を高めてくれます。
膝蓋大腿関節痛の治療
膝蓋大腿関節痛の治療にはまずは運動療法と言われています。
それにより効果がない場合は再度、整形外科などに検査依頼をし、適切な治療を選択します。
しかし、再発率の高い症状でもあるため、経過観察、リハビリやセルフケアの習慣化が必要でもあります。